【事例紹介】戦後初の国産旅客機(YS11)解体時吊り上げ作業:アールアイ棒天秤

2020.2.19 [ 導入実績 ]

当社製品アールアイ棒天秤を、国立科学博物館が進めている

国産旅客機の解体作業にご使用頂きました。


国立科学博物館が羽田空港に保管・所有する量産型旅客機YS11は、茨城県筑西市のテーマパークで一般向けに展示するため、

一時解体、運搬が必要となり、主翼などの吊り上げ作業において当社を見つけて頂き、お問い合わせをしてくださいました。

そこで、当社では吊り上げ方法について検討いたしました。


 


我が国唯一の純国産開発の民間輸送機

 

YS-11(わいえす いちいち)は、日本航空機製造が製造した双発ターボプロップエンジン方式の旅客機。第二次世界大戦後に初めて日本のメーカーが開発した旅客機である。
正式な読み方は「ワイエスいちいち」だが、一般には「ワイエスじゅういち」、または「ワイエスイレブン」と呼ばれることが多い(後述)。
時刻表では主にYS1またはYSと表記されていたが、全日本空輸の便では愛称「オリンピア」の頭文字Oと表記されていた。


2006年をもって日本においての旅客機用途での運航を終了した。海上保安庁で使われていた機体は2011年(平成23年)に退役し、
それ以外の用途では自衛隊で輸送機として運用されていた(後述)。また、東南アジアへ売却された機体も多くが運航終了となっている。
一部の機体はレストアされて解体こそ免れ、動態保存されている機体もあるものの、機体そのものが旧式であることもあり、運用されている場面は稀である。

Wikipediaより引用

航空機史上重要な価値を持つYS-11 の中でも記念碑的価値の高い機体であり,我が国の貴重な産業技術資料としての価値を減じないよう、
風雨の影響等を避けるための屋内保管や継続的な定期点検の実施など計画的な保存に努め、劣化や損傷,不可逆的な改変を防ぎ、
できうる限り移管時の状態に近い形で保存する。
国立科学博物館(館長 林良博)

 

 

 

古い機体なため、吊り上げ設計が乏しい

 

当初吊り上げの相談をいただいた三浦様は、過去の主翼吊り上げ設計内容の情報が少なく、解体作業が問題なく進められるか心配されていました。

エヌエス航空合同会社の三浦様は、インターネットより当社を見つけていただき、「ここなら相談できそう」と思い、お問い合わせをくださいました。

吊り上げ設計に際し、過去の組み立て時の吊り上げ治具などの写真はあるものの、その治具自体もすでに存在しておらず、主翼設計図を元に吊り上げ点など、

吊り上げ方法を検討いたしました。


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(当社設計担当:齋藤 亮)

「実際の詳細設計など詳しく分かる方がいらっしゃらず、当時の吊り方写真などを参考に、吊り上げ設計をさせていただきました。

どこまでの強度が保たれるか、不安でしたが、慎重に設計を進めました。」


(実際の吊り上げの様子)
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(実際の天秤設計) BE-14-6000 及び BE-12-1500を組み合わせ、翼の解体にご使用頂きました。
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今回弊社は、航空機史上とても貴重な国産旅客機の解体・吊り上げ作業に関わらせていただけましたこと、

大変光栄に思います。 茨城にお引越しされた後も、日本の夢をたくさん載せた象徴として、

いつまでも展示・活躍されることを願っております。


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