建設・クレーン工事現場などの用語集

自動車の方向転換を行う円盤状の台。立体駐車場の出入口に設けられる。

ワイヤーロープやタイロッドなどの張力を調整するのに用いるねじ式の引き締め金具。鉄骨のひずみ直しや筋かい鉄筋の緊張、荷締めなどに使用する。

(1)柱と梁の応力伝達を補い、仕口の剛性を高める厚板。鉄骨部材を組み合わせた構造の水平スチフナーのこと。

(2)シェル構造において、妻部の補強材および支点中間部に補強材として設ける隔壁のこと。

→ダイキャスト

鉄骨構造で火災が発生した場合、鉄骨部材の熱による変形や耐力の低下を防止するために鉄骨を覆うこと。一般的には、けい酸カルシウム板などの成形板とひる石モルタルなどを原材とした吹付け材や、岩綿（ロックウール）板が用いられる。

金型鋳造法のひとつ。また、金属製鋳型で製造する鋳物（いもの）のこと。建具金物やカーテンウォールにアルミニウム製のものが多く使用されている。「ダイカスト」ともいう。

材料が置かれた環境の下で、その性能をどれだけの期間維持し続けるかを表示する性能のこと。各物理的性能に関し、固有の耐久性能がある。

→耐用年数

鋼表面についたさび自体が安定した酸化被膜となって母材を保護し、それ以後の腐食進行を阻止する性質をもった低鉄合金鋼。塗装を省くことができる 。

合金めっきや高級塗料により耐候性を高めた薄鋼板の総称。普通のカラー鉄板と比べ寿命がはるかに長い。

荷物の運搬に用いられる車輪の付いた荷台。

使用予定の車が何らかの事情により使用できない場合、代わりに配置される車のこと。

→国土交通大臣許可

→台付けワイヤー

クレ一ンなどを使って揚重作業を行う際、資材に巻き付けて固定したり、引っ掛けて引っ張るのに用いる、両端がリング状になった補助ワイヤー。クレ一ンのフックで吊りやすくするために用いる。単に「台付け」ともいう。玉掛けでの使用は禁じられている。

掘削土の搬出に際し、積み込んだ土量に関係なく、ダンプトラック1台当たりの値段を決めて搬出する契約。

地盤の転状圧作業を行う機械で、ロードローラーの一種。空気入りのゴムタイヤを多数装着したもので、前輪（タイヤ3〜5本）で操作して後輪（タイヤ4〜6本）で駆動する自走式のものと被牽引（けんいん）方式のものとがある。タイヤの空気圧を大きくすれば締固めの効果が上がる。

40〜50cm角程度の大きさをした、タイル状に切断されたカーペット。運搬・施工が簡単で部分的取替えができるなどの特徴がある。下地との接着は行わず、色や柄の組み合わせ、並べ方のパターンによってさまざまなデザインの敷き方ができる。

本足場の組めない狭い所に用いられる、1列の建地（たてじ）に布地を2本ずつ流した足場。

競争入札において、参加者が受注を競うためにお互いに入札金額を格段に下げ合うこと。

資材や建物自体を受け取る前に、契約図書に記載されている通りの品質となっているかどうかについて、発注者側が立ち会ってチェックする検査。

塗装工事などにおいて、一度仕上げたところにできた小さなキズやハガレを部分的に修整塗りすること。工場塗装の鉄骨のさび止めの傷や、塗り残しを現場で塗装する場合などをいう。

建物の軒高やPC造のパラペット高さのような、最高部までの高さを表すときにいう。転じて、一般に高さあるいは丈を示す。

軽量鉄骨や薄鉄板など木部以外に使用する。ビス頭にドライバー用の溝があり、首下まで粗いねじ切りが施されており、あらかじめ材料に開けておいた下穴に、ねじを切りながら締めていく。「タップビス」または「シートメタルスクリュー」ともいう。

型枠、軸組、サッシなどを所定位置に、垂直・水平を正確に、正しく設置すること。「鉄骨の建入れ直し」「型枠の建入れ検査」などと使われる。

→歪（ひず）み直し

建築現場における部材組立て作業（工程）のこと。鉄骨構造における柱・梁の組立て（仮ボルト締め、歪（ひず）み直しを含む）やプレキャスト鉄筋コンクリート(PC)構造における壁・床部材の組立てなどをいう。

建具の開閉動作やそれに伴う操作と制御を容易にするため、建具に付随して設けられた金物部品の総称。蝶番、戸車、引手、錠前、クレセントなどがある。

金属製（アルミサッシ、ステンレスサッシ、スチールサッシ）、木製、樹脂製などの建具の製作、吊込み、建具金物の取付け、建入れ調整工事の総称。

建築の開口部に取り付く建具の種類や仕様、建具が使われる場所、形式、材料などが記され、建具の姿図が記載された図面。

手すりや格子、障子における縦方向の組子。

単管足場、丸太足場、仮囲いなどにおける縦方向の支柱。→後（あと）踏み、転（ころ）ばし

墨出し作業における垂直線のこと。

戸・障子などの建具が隣接部材に納まっている様子。柱と建具の間にすき間ができたり、開閉の具合がよくない状態を「建付けが悪い」という。

立て方向に溶接が進行する溶接。

(1)2組の足場間に腕木を渡し、その上に棚板を敷き並べて作業床としたもの。

(2)水平に板を架け渡した面積の広い足場。天井や高い壁の工事作業などを行うために用いられる。

鉄骨工事などで使用される、2個のナットを使用して締め付ける構造のナットのこと。ナットを2つ付けることで、上側のナットが振動や繰り返し応力に対する戻り止めとして機能する。

鉄筋コンクリート構造の壁やスラブ内に、鉄筋を二段あるいは二列に配筋（置）する鉄筋工事のこと。耐力を必要とするスラブなどに採用され、コンクリートのひび割れ抑制にもなる。→シングル配筋

応力が集中する個所において、主柱のはらみ出しを防止する目的で、2本の帯筋を重ねて組み立てる方法。斜め柱、斜め梁、柱サイズが異なる部分などに用いられる。

クレ一ンなどに荷物を掛け外しする作業のこと。重量物をクレーンなどで揚重・移動する際、重心を失わないようにワイヤーロープなどをかける。玉掛け作業に従事する者は労働安全衛生法に定める資格が必要である

神事において、神職や参拝者が神前に捧げる紙垂や木綿をつけた榊（さかき）の小枝。地鎮祭などでも使われる。

施工上の必要性から設けられた開口部。工事用クレ一ンやリフト設置のためにスラブに開けた開口などのことで、使用後はふさぐ。

計画し配合（調合）で所要のスランプ、強度、空気量などの品質を持ったコンクリートが得られるかを確認するために実施する練り混ぜ試験。

→試掘

塔状をしたマストに水平ブームを取り付けた仮設クレ一ンのこと。高層建築や大型建造物の建設用のクレ一ンとしての用途が広く、建物の敷地が狭く重機などの設置スペースのない建物の建設に適している。ブームが起伏するジブ式タワークレ一ンと水平のままの水平タワークレ一ンがある。

→鋼製単管足場

建地をはさんで足場の布材を2本とし、安全と作業性を良くした単管足場のこと。一側（ひとかわ）足場の一種。

仮設用手すりや単管足場の材料として用いる資材。外径48.6mm、肉厚が2.9mmあるいは2.4mmの亜鉛めっき鉄管で、長さは1、1.5、2、3、4、5mなどの種類がある。

比較的短時間作用する臨時荷重（地震・暴風・積雪など）に常時作用する荷重を加えた短期荷重によって構造物の各部に生じる応力のこと。

常時作用する長期荷重（固定荷重、積載荷重）に地震、風、積雪等の一時的に作用する荷重を組み合わせたもの。→長期荷重

建設業界において、主として公共工事の入札に先立ち、あらかじめ複数の業者が入札価格や落札者などについて話し合うこと。協定して請負入札に応じ、あとで落札者から利益の分配を受けると罰せられる。刑法に談合罪が規定され、独占禁止法によっても談合行為は禁じられている。

高低差のある構造体としての床スラブの総称。設備配管、床の仕上げ等の条件から用いられる。

端子を取り付けた木板を金属製の箱などに収めたもので、電話設備の配線分岐、接線、整理などに用いられる装置。

埋設物、障害物などの有無について、細い鉄棒などを土中にさし込んで確認すること。

外力を受けて変形した物体が、外力を解除したときに元の形状に戻る性質。→延性

弾性体における応力とひずみの比例定数の総称。ヤング率、ポアソン比、体積弾性率、剛性率、ラメの第一定数の総称。

建築用シーリング材の弾性復元性による区分において、クラス25、20、30S、12.5Eのシーリング材の総称。主成分によってポリサルファイド系・シリコーン系・ポリウレタン系・アクリル系などに区分される。JIS A 5758。

金属加工における塑性加工法のひとつ。鉄などの金属を加熱し、槌やハンマーでたたいて内部の空隙を潰し、結晶を微細化させるなどしながら、目的の形状に整形すること。「火造り」ともいう。

車体の前後に巨大な鉄製ローラーが付いたロードローラーで、主にアスファルトの表層をならすために用いられる。前輪（案内輪）と後輪（駆動輪）が同一幅1の列に配置された2軸タンデムが一般的。→マカダムローラ一

事前に準備・計画を行うことで、支障なく工事に着手したり、円滑に進められるようにすること。建築工事においては、工事工程に基づいて資材・労務・仮設機械などの計画を立て、手配をすること。

1m程度ごとに耐圧スラブの上端まで下げて配置した施工上必要な補助鉄筋。地下外壁の外側鉄筋の基礎梁への定着長さを確保するために用いられる。

倉庫や工場の折板（せつばん）屋根などに使用される鉄板の一種。断熱材としてフォームポリウレタンあるいはフォームポリエチレンなどを亜鉛鉄板に付着させたもの。

油圧により荷台を傾斜させて荷降ろしができる機能を有する、土・砂利などを運搬する車両。後ろに荷を降ろす一般的なリヤーダンプと、横に荷を降ろすサイドダンプ、またその両方ができるものもある。

「材料の曲げにくさ（抵抗性）」を表すもの。材料の応力や撓みに抵抗する断面形状により決められる。曲げや撓（たわ）み力を受けた場合の材断面の中軸（応力が均衡している軸）から材断面各部分までの距離の二乗に、断面の各単位面積を乗じたものを、材断面全体について合算した数値。

粒径の一様な砕石で、おもに構造物の地業などに用いられる。→砕石